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2003年3月 ルオー族とナンデイ族の戦いの伝説 (ルンダ・マゲレと玄武岩)
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昔、未だヨーロッパ人が来る前、土着民は喧嘩をするのが好きでし た。人々は戦いを恐れていましたが、幾人かの人々は大人である 事の証に喧嘩をする事を望みました。

それはルンダ・マゲレの様な人々です。彼はとても勇ましかったの で、誰も彼の領域を侵す事は出来ませんでした。ルアンダ・マゲレ はシド族で知られているカノーから来た一夫多妻でした。彼らは少 数民族のナンディ族と戦っていました。ナンディ族は夜戦を好みま したが、ルアンダ・マゲレは昼間の戦いを好みました。ナンディ族 は昼間の戦いより夜戦が得意でした。

ルアンダ・マゲレは家で煙草を吸いながら人々が戦っているのを 見ていましたが、仲間がナンディ族に負けそうになると、槍と盾を 要求し、戦場で多くのナンディを殺し、遂には彼等の家から退却さ せました。ナンディ族は、どうしたら目の上のたんこぶであるルアン ダ・マゲレを殺せるか相談しました。

ルアンダ・マゲレはとても強かったので、ナンディは彼を恐れてい ました。戦いに行ってルアンダ・マゲレが戦場に居るのを見るとナ ンディの土地へ戻ってしまったほどです。マゲレはナンディ族の基 へ行き、家畜や品々を無抵抗の内に取り上げました。これは昼間 行われました。抵抗を試みたものはその場で殺され、彼らは、なす すべもありませんでした。ルアンダ・マゲレは硬い石ルアンダと呼 ばれました。

敵が彼を槍で衝こうとすると、槍は曲がってしまい彼を貫く事は出 来ません。この事で彼らはマゲレが石で出来ているのではないか と心配しました。色々な試みが成されましたが、いずれも成功しま せんでした。しばらく後、彼らはマゲレは神の造りたもうたものであ るので、彼に対して何も出来ないと納得しました。

何年か後、彼らはどうしたらマゲレを殺せるのか考えました。ナン ディの1人は、彼等の美しい娘の1人と結婚させる事にしました。や がて綺麗な娘を見つけると、彼に戦の負けを認め、代償として美し い娘と結婚し、昼間彼等の家を襲撃し、家畜を連れ去る事をしなく なるように言いました。ナンディにとって神聖な牛は誰が連れてき ても、又連れて行っても神聖な牛に違いありません。

ナンディの娘と結婚すると言う噂が第一夫人の耳に届いた時、第 一夫人はこのアイデアを受け入れられず、ルアンダ・マガレに彼ら は敵だから、その女性と結婚する事はないといいましたが、彼は第 一夫人の忠告を受け入れることなく、ナンディの娘と何年も夫婦の ように暮らしました。このナンディ夫人の任務はただ一つ、マゲレ の弱みを知ることでした。彼女がナンディに戻る度にマゲレの強さ について知ったことを尋ねられました。

ある時、第一夫人の畑に出ている間にマゲレの具合が悪くなりまし た。彼はナンディ夫人に彼の影を切り、薬をつけてもらうように言い ました。彼女が言われた通りにすると、彼の体から血が出ました。 彼女はマゲレの弱みを見つけたのです。第一夫人は畑から帰って 来ると、マゲレに具合を尋ねました。マゲレは第一夫人が出掛けた 時は具合が悪かったが、今は大丈夫だと告げました。第一婦人は 大きな声で誰が影を切ったのかを聞き、マゲレはナンディ夫人が そうしたと言いました。彼女は彼の足を火で燃やし、彼の強さが残 っているか確かめ、そして彼女が知っているナンディ夫人のことを マゲレに話しました。

その後すぐに、ナンディ夫人はナンディへ帰るとマゲレの弱みを 伝えました。彼女は全てを話し、敵は戦場で彼の何処を狙うべきか 知りました。第一夫人は彼にしばらくは戦場に出ないように、特に 昼間は戦場に出ないようにと言いましたが、彼は英雄だったら英雄 のように死にたい、弱虫にはなりたくないと主張しました。2週間後 、カノーとナンディで戦いが始まり、彼は戦場へ出掛け、数え切れ ないくらい多くの人を殺しました。走れない程に疲れを感じた時、1 人のナンディ戦士がマゲレの影に槍を刺し、マゲレは倒れました。 ナンディの戦士たちはカノーの英雄を倒し、戦いに勝ったことを喜 び始めました。ところが、驚いた事にマゲレは倒れる落ちる代りに 溶け始め、彼が殺された場所には石が残りました。ナンディの戦士 たちは、石しか見ていないので、マゲレが本当に死んだのか、不 安に思いながらも喜んで胸を張って家へ帰りました。

カノーの人々は彼らの英雄が殺されてしまったことを嘆きながら家 へ帰りました。マゲレが亡くなった時、カノーとナンディの両方に強 い風が吹き、空は重い雲で覆われました。

ルアンダ・マゲレの石は、チェメィル―ナンディ間の道路脇にありま す。ベースキャンプから約67km、コペレ―ソンゴーの分かれ道か ら約1.5kmの所です。そこで会った老婆は石はチェメィル―ナンデ ィ道路を造っている時に無くなってしまったと言いました。老婆が料 理をする間、腰掛けている昔ながらのスツールに座っている場所 で発見され、体は稲妻に打たれたように見えました。彼らは石と身 柄を海外に持って行きました。もし、あなたの槍をこの石を使って磨 ぎ、狩りに出掛けたら、必ず獣を倒して家に帰ることが出来ます。



 
(ルアンダ・マゲレの石の写真は次ページに)



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