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若田部 緑 ちゃんの復活祭休み旅行記 | |||||||||||
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若田部 緑(ナイロビ日本人学校6年生) ナンデイとカカメガ旅行記 (イースターホリデー) 2002年3月28日 私の家にもようやくコンピューターが入りました。迫田さんのホーム ページで鳥の写真をみて、カカメガフォーレストにまた行くことにし ました。たくさんの鳥を見るための旅です。今回は、日本工営の宿 舎と標高2000m位の所にあるナンディヒルに泊まるので、水着を 持ったり、ジャッケットを持ったりで大きな荷物になってしまいました 。純君は、ゴルフを迫田さんとプレイするといってゴルフバッグまで かついで行きました。 な・ま・ず キスム空港に着陸する前に純君が迫田さんと岡村さんを見つけま した。二人とも外でソーダを飲んでいたのかなと思いながら飛行機 が止まるとすぐ、荷物をとって二人の方へ行きました。お母さんは、 国境なき医師団を訪ねるという日本から来た女の人と話していまし た。だから、お母さんは岡村さんにさよならを言えませんでした。車 に乗ってニャンザクラブにソーダを飲みに行きました。 キスム ビーチ レストランは、目の前にビクトリア湖が広がっていま す。ホテイアオイがキスムの街の方までいっぱいです。その、ホテ イアオイの中に50人位の人が腰まで水につかって、ホテイアオイ を動かしていました。あみみたいなものも見えました。 迫田さんが、「あの人たちが何をしているのか聞いてこよう。」と、行 ってさん橋の方に行きました。私は、お母さんに、「多分、魚を取っ ているんだよ。ホテイアオイの根っこの所には、小さい魚がたくさん 住んでいるって聞いたことあるよ。」と、言うと、お母さんは、「小さい 魚じゃ食べられないじゃない。きっとクリーン作戦か何かで働いて いるんだよ。」 でも、私は、絶対魚だと思っていました。何人かのおばさんが、頭 にバケツを乗せて、最後は、首まで水の中に入って泥を落としてか ら上がってきました。みんなバケツの中にホテイアオイを何本か入 れています。私は、おばさんが何をしていたかどうしても知りたかっ たので、迫田さんの方に行くと、「魚を取っていたよ。」と、言ったの で、「ほーらね、私の言った通りでしょう。信じないんだから!」と、 お母さんに言うと、「緑の言った通りだったね。」と、あっさり返事さ れてしまった。 おばさん達が取っていたのは、小さななまずでした。お母さんがス ワヒリ語で、魚の名前を聞くと「ムメ」と言い、今すぐには食べない でもっと大きくしてから食べるそうです。ムメは、ホテイアオイの根っ この部分が好きなので、家にもって帰る時もいつもホテイアオイと一 緒にしておくそうです。 私は、おばさんの手の上で動いているなまずの顔を見ていたら、 ひげがかわいいなー、大きくなったらキスムの博物館で見たような 楽しいなまずになるかなと思うとそのなまずが欲しくなりました。でも 、欲しいと言っても、お母さんはきっと、「だめだよ。」というだろうな と思っていると、お母さんが、「アーヤ、サンテ。」と、言ったのでこ れはまずい。これでおしまいになってしまうと思い、迫田さんの方に 向かって、「まなず欲しい!」と、言いました。 それは、迫田さんは、よく「自分が欲しいものは、はっきり言った方 が得なんだよ。」と言ってくれていたからです。私は、緊張をすると 自分の気持ちを話せないで、だまってしまいます。今日は、自分の 気持ちははっきり言った方がいいと思い、最後のぎりぎりの所で話 せました。 すると、お母さんは、何も言わず、おばさんとなまず交渉をしてくれ ました。おばさんは、「一匹5シル、2匹で10シル。」と言ってきまし た。おかあさんは、ちょっと考えて、「イースターだからいいか。」と 、いって2匹買ってくれました。きっと、おかあさんは、ただでもらお うと思っていたのだと思いました。 迫田さんが車から持ってきてくれたミネラルウォーターの中になま ずを入れると、なまずの体についていた泥が、フワーと散らばりまし た。私は、うれしくて何度もペットボトルの中をのぞきこみした。でも 、一つだけ心配でした。なまずが住んでいた所は、もっときたない 泥沼の所です。ペットボトルの水はきれいすぎるのです。私が、「 水を取りかえた方がいいんじゃない。」と、言うと、迫田さんが、「こ この水は下水も混ざっていてきたないから、現場近くの沼の水をと ろう。」と、いったので、キスムの街を出てから水をかえることにしま した。 車に乗ると、純君になまずを取られてしまいました。純君は興味が ない物でも緑のものは取らないと気がすまない。ペットボトルをさか さまにしたりして、「なまずの方向転換。水の中の動きを調べている 。」と、えらそうに言っているけど、いじめているだけだと私は思いま した。 お昼ご飯を食べて、ナクマットで買い物をして、現場に向かいまし た。私は、いつ水をかえるのか心配でした。沼を見るたびに「ここは 。」と、聞くと「まだまだ。」の連続です。ソンドゥミリウのかん板を2つ すぎると、大きな沼が左にありました。そこで、土色の水と取りかえ ました。ようやく自然の水に取りかえる事ができたので安心しました 。 現場の宿舎に着くと、バケツがあったのでその中になまずを入れま した。ペットボトルの水だけでは足りないので、水道水も入れました 。純君がどんどん水を入れるので、純君に「これじゃ、まなずがジャ ンプして出ちゃうよ。」と言うと。「泳ぐところが広い方が魚も気持ち いいだろう。」というので、そーかなと思い、外に遊びに行きました。 晩ご飯を食べて、宿舎にもどって、純君が、「なまず君、元気?」と 、言いながら水がにごっていて中が見えないからバケツに手を入 れました。すると、笑いながら「いなーい」「うそー。」「ちゃんと探し たの。」だんだんまじめになって、「まじでいない。信じないなら、自 分で探してみろよ。」「ギャー!!おれ、なんかふんだ。」「あーりゃ りゃ。」 なまずの中身が出ている。きっとあと一匹も机の下だと思い探すと 干からびたなまずを見つけました。バケツに水を入れすぎたために 、なまずはジャンプ自殺をしてしまったのです。きっと、私達が外に 出た後で、すぐ飛び出してしまったのでしょう。なまずにとってナイ ロビは遠かった。たった一日だけ幸せな気持ちにしてくれたなまず 達でしたが、最後はあっけなく終ってしまいました。 3月29日 やってらんないよー! 夜中一度目がさめたのですが、外が暗かったのでまだ眠れると思 い、もう一度寝たら朝7時半まで寝てしまいました。よその家に泊ま りに行くと必ず早起きしてしまうのに今朝は何だか変だ。春休みで いつも起きるのが9時ごろだったからかもしれません。純君も「寝過 ごした。」と言いながら起きてきました。 昨日の晩早く寝たのになーと思いながら、迫田さんの家に行くと、 「やってらんないよー。」と、言いながら迫田さんがパソコンを見て いました。 朝ご飯を食べる時、何かが同じだなーと思いました。食べ終った時 、これって、この前キスムに来た時の朝ご飯と同じだーと言おうとし た時、迫田さんはまた、パソコンを見ながら、「やってらんないよー 。」と、言いながらパソコンを打っています。 お母さんに、「迫田さんは、どうして、やってらんないよーって言っ ているの。」って、聞くと、「迫田さんにとって元気の出る言葉なん だよ。やってらんないよーと言いながらも一生懸命仕事しているで しょう。」「やってらんないよーって、がんばれっていう意味かな」「 迫田さんにとってね。」よく分からなかったけど、迫田さんの仕事が 終ってからナンディヒルへ向かいました。 ナンディヒル ソンドゥの現場から、何回も通っている道をケリチョーの方へ向かい 、途中から左に曲がると、外の景色が変りました。純君はとっくに寝 てしまいました。さとうきび畑の中を走り抜けると、山を上り始めまし た。くねくねとした道をどんどん登ります。 お茶畑が見え始めました。きれいなグリーンのカーペットが山の頂 上位まで広がっています。お母さんが、「緑、覚えている。夏休み の研究でお茶の生産地にナンディという所があったよね。」「覚え てない。」「残念だなー。覚えてないとは。」 ナンディもニエリと同じように気候がよい所だからイギリス人がケニ ア人から土地をうばってホワイトランドとしてお茶畑を作った所だそ うです。その後、私は、ナンディベアゴルフクラブにつくまで眠って しまいました。ここに今日と明日泊まります。 ゴルフクラブに着くと、本山さんと白人のおじさんが待っていました 。純君は本山さんとゴルフに行き、お母さんは白人のおじさんと話 をしていました。迫田さんは、首がいたくて今日はゴルフをしないの で、私といっしょに鳥を見に行きました。 クラブハウスのベランダの前にある一本の木に『メジロ』が飛んでき ます。『メジロ』は、この木で一休みするとまた飛んでいって、他の『 メジロ』がまた来ます。お化粧をしたようなほおが赤い『メジロ』も来 ました。人もほとんどいないし、車の音も聞こえないので『メジロ』の ピーピーと鳴く声が遠くまで響いていました。迫田さんが、「純たち のゴルフを見に行こうか。」と、言ったのでゴルフコースを横切って 純君たちの方へ行きました。 純君のゴルフはボールがあっちこっちに飛んでいくので、同じコー スでも本山さんと純君は別々の所を歩いていて、何だか別々にプ レイしているようでした。純君はへなへな歩きで、本山さんの方が ずっと元気でした。 ボトルブラッシュツリーの所で『サンバード』を見つけました。花の みつを吸っている鳥も見ました。種類は少なかったけどいつもどこ かで鳥が飛んでいました。 午後も純君と本山さんはゴルフをしました。今度はお母さんといっ しょにゴルフコースを2人のプレイを見ながら歩きました。丘の上か ら下に向かって下りて、今度はそのとなりを上っていきます。何度も 下ったり上ったりするので疲れました。お母さんは途中からショート カットでコースを横切って、純君たちが来るのを待っていました。 ゴルフも終り、部屋にもどってのんびりしました。このゴルフクラブに は、コテージが3つあり、迫田さんの所はベッドルームとキッチンし かないけれどベランダ付きできれいでした。私たちの所は、ベッド ルームが2つでシッティングルームも付いていましたが古くて、ちゃ っちい感じがしました。 迫田さんの所のベランダでお茶を飲んだり、ラグビーのグランドで ゴルフをしたり、ブランコで遊びました。迫田さんとお母さんは、ベ ランダで本を読んでいるのかと思ったら、二人ともそこで昼寝をし ていました。 3月30日 高原の朝 朝、寒くて目がさめてしまいました。時計をみたら六時半。カーテン をあけると、外が何も見えません。昨日ゴルフをしたラグビーのグラ ンドもきりで真っ白です。きりってどんなのだろうと思い外に出まし た。私は、きりはけむりのようなものだと思っていましたが、歩いても 歩いてもきりが逃げて行くみたいで自分の周りははっきり見えて、 遠くばっかりがボーっとしています。 きりの中はとっても寒かったです。すたすた歩いて行くとグランドの 草にくもの巣がたくさんはっているのがはっきり見えました。太陽が きりを引きさくようにさしてきました。すると、ようやく鳥の鳴き声も聞 こえてきました。鳥たちは、いままでどこでじっとしていたのだろうか と思いました。にぎやかに鳥のコーラスが始まると、きりはスーっと カーテンをひくようになくなっていました。気がついたら、くつがびし ょびしょになっていました。 カカメガフォーレストでトラコーを見る ナンディヒルからカプサベットを通ってカカメガフォーレストに行き ました。ちょうど2年前、黒田先生たちといっしょにカカメガからフォ ーレストの中に入りました。今日は、ロンドリトレットセンターの方か らフォーレストに入りました。『グレイトブルートラコー』を見るのが一 番の目的でした。 ロンドに着くと、ぐうぜんゆきちゃんの家族に会いました。ゆきちゃ んたちは、昨日ナイロビから8時間かけてここに来たそうです。 ロンドの中庭は広くて教会もありました。教会のそばの大きな木に まず『ブラックアンドホワイトホーンビル』の巣がありました。ばたば たと羽の音がしたと思ったら、オスの『ホーンビル』が巣のところに 来て、口の中からそのままの形をしたえさをはきだしてメスにわたし ました。メスは、えさをもらって巣の中に消えていきました。巣の中 には、何匹かのひながいます。オスは、またばたばたと羽の音をさ せながらえさを探しに行きました。体が大きいから羽もばたばたさ せないと飛べないようです。でも、その羽の音がいかにも来ましたよ ーって感じです。『黒白コロブスモンキー』『ブルーモンキー』も近 くで見られました。 売店に行って、キシイストーンのたまごを買いました。迫田さんに言 われるまで気がつかなかったけど、今はイースターエッグの時期で した。ずっと買いたと思っていたのでとれもうれしかったです。純君 は、ザンビアで同じクラスの男子のおみやげは買ったけど、お金が 足りなくて女子に何も買ってこなかったからと言って牛のつので作 った指輪を2つ買いました。 ガイドさんといっしょに森林の中に入る時、ドライバーさんもいっし ょに行きたいといったので、迫田さんが笑いながら、「疲れてナン ディヒルまで運転出来ないなんて言わないでくれよ。」と、条件を出 していっしょに歩くことにしました。ゲートの所に小さなかやと電灯 がありました。イシぺの人が虫の研究のためにしかけたもので、ち いさなボトルの中に虫が採集してありました。お母さんがいつまでも かやを見ているので迷子にならないかと心配で、「みんなもう行っ ちゃたよ。」と、声をかけても、「だいじょうぶだよ。」と言って、動き 出そうとしません。みんなが待っているのに平気な顔をして後から のこのこ来ました。 ガイドさんの最初の説明は長くてよくわからなかったけど、鳥、チョ ウチョがたくさんいること、マンバがいることだけはわかりました。お 母さんと純君の希望で薬として使われる木についても説明してもら うことになりました。お昼近くになっていたので日差しが強く鳥の鳴 き声は聞こえるのですが姿が見えません。ガイドさんが上手に鳥の 鳴き声をまねておびき出そうとしましたが、鳥もなかなかなものです 。サルのターザンは出てくるのですが鳥は出てきません。 このガイドさん本当に『トラコー』がいる所を知っているのかなー、 大丈夫かなーと思っていると、さっき通ったような場所に来たので。 「ここ、さっき通った?」と、聞くと、「同じような所をぐるぐるしている だけだよ。」と、迫田さんが教えてくれました。 ガイドさんは、途中で鳥をあきらめたらしく、木の話ばかり始めまし た。この木は、マラリアに効く、へびにかまれた時にいい。でも、ほ とんどがアペタイド。私は、どうでもいいやと思って下を見ていたら 、何かのぬけがらがあったので、宝物めっけと思い、ぬけがら探し の方が楽しくなってしまいました。 向かいました。 (次ページへ続く) |
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